蜜とコインで豊かさを封じる──エジプトの太陽のおまじない
再生の神ラーに捧げる黄金の循環
古代エジプトの人々にとって、太陽は命と繁栄の源でした。
その光は農作物を実らせ、人々の暮らしに恵みをもたらす存在。
エジプトでは太陽神ラーを中心に、
「光と豊かさ」「死と再生」が常に一対のものとして祈られてきました。
そんな中、蜂蜜と金属を使った太陽の儀式が、
富の循環と再生を象徴するおまじないとして伝わっています。
起源と背景
蜂蜜は古代エジプトで「神々の食べ物」と呼ばれ、
再生・永遠・神聖な甘露の象徴でした。
蜂そのものも、ラーの涙から生まれたとされ、
働き・秩序・繁栄の象徴とされています。
一方、金は「太陽の肉体」と呼ばれ、
不変・輝き・永遠の命を意味しました。
ファラオの仮面や神殿の装飾には、
必ず金と蜂の紋章が刻まれており、
それらは豊かさが絶えることのない国を表す印でした。
現代風アレンジ:蜜とコインの黄金リチュアル
現代では、この古代の象徴をもとに、
感謝と再生の祈りとして行う簡単な儀式に置き換えられます。
🔹準備するもの
・小さなガラス瓶
・蜂蜜(ティースプーン1杯ほど)
・コイン(1枚。国籍・額面は問わず)
・紙とペン
🔹やり方
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紙に「これまでに受け取った豊かさ(仕事・人・機会)」を3つ書きます。
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その紙を小さく折り、瓶に入れます。
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コインを入れ、その上に蜂蜜を注ぎましょう。
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瓶を両手で包み、ゆっくりと深呼吸を三回。
「与えることは受け取ること、受け取ることは与えること」と心で唱えます。
この行為は、豊かさの循環を意識に刻む瞑想です。
瓶を机や玄関に置くことで、「豊かさを思い出す象徴」となります。
象徴と意味
蜂蜜は「感謝と甘美な報酬」、
コインは「努力の成果」、
瓶は「心の器」を意味します。
これらを組み合わせることで、
外の豊かさと内の豊かさをつなぐ橋ができます。
また、太陽の黄金色は“自己の光”を象徴し、
「他者のために輝くことが、自分を満たす」というメッセージも含まれています。
実践の心得
このおまじないを行う最適なタイミングは、
新月から満月へ向かう上弦の期間。
「拡大と成長」のエネルギーが強く働く時期です。
儀式のあとは瓶をそのまま置いておき、
気持ちが沈んだときに蜂蜜の香りを少し感じてみてください。
その甘い香りが、「あなたはすでに豊かさの循環の中にいる」ということを思い出させてくれます。

豊かさは、太陽のように分けても減らない光です。
あなたへ
蜜とコインのおまじないは、
富をためるのではなく、巡らせるための祈りです。

与えた分だけ、世界が光り、あなたもまた照らされます。